医療法人 一燈会 えとう眼科

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【緑内障】眼圧などの影響で視神経が障害され、視野が狭くなっていく病気

緑内障とは、眼圧などの影響で視神経が障害され、視野が狭くなっていく病気です。以前は眼圧が高いことが必須条件でしたが、近年眼圧が正常範囲でも緑内障になるケースが多いことが明らかになりました。

視神経が弱い人は眼圧が正常でも緑内障になりえますし、視神経が強ければ高い眼圧にも耐えられ、緑内障にならない人もいます。

[進行した緑内障の視神経]

進行した緑内障の視神経

正常な視神経と比べてみると、白っぽく萎縮しているのがお分かりいただけるのではないでしょうか?

[正常な視神経]

治療は眼圧を下げること

つまり診断には眼圧は重要ではなく、視神経と視野に緑内障の変化があれば診断できるのです。ただし、眼圧が高い場合はもちろんですが、眼圧が正常範囲であっても、治療は眼圧を下げることです。眼圧が正常範囲でも緑内障になった人は視神経が弱いので、より低い眼圧にして視神経にかかるストレスを減らしてあげるのです。

通常は眼圧を下げる目薬を1種類から始めて、効果が足りなければ本数を増やし、それでも視野が狭くなるようなら眼圧を下げる手術を行います。ただし、緑内障にもいくつか種類があり、眼の中の水が流れ出る所が狭いような構造の人には最初からレーザー治療や手術をお勧めすることがあります。さすがに目薬で眼の中の構造を変えることはできませんので、構造的に異常があれば手術的なことが必要になるわけです。

緑内障と聞くとすぐに失明すると心配される人も多いのですが、みんなが失明してしまうわけではありません。確かに今の医学では眼圧を下げる治療法しかなく、視神経を直接治して視野を広げる治療法はありません。したがって緑内障の治療目標は完治を目指すことではなく、生涯不自由にならないような視野を保つということです。

定期的な眼科検診で早期発見を

病気が発見されたときにすでに視野が非常に狭くなっていれば難しいこともありますが、早期に発見できれば目薬や手術で視野を守っていくことは可能です。最近の調査で日本人の40歳以上の5%(20人に1人)が緑内障であることが明らかになりました。

緑内障は視野障害を元に戻せない以上早期発見が大事ですが、早期の視野異常はなかなか自分では気づけませんので、40歳以上の方は定期的な眼科検診をお勧めします。


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